大坪光泉&クリスチャン・光雲・アルボルズ・オールダム 二人展
会場:クンストフェライン・ミュンヘン(Kunstverein München)
いけばな作家 大坪光泉と、米国出身のアーティスト クリスチャン・光雲・アルボルズ・オールダムによる二人展です。 会場は、200年近い歴史をもつドイツ・ミュンヘンの現代アート団体「クンストフェライン・ミュンヘン」。 会期中盤にして近年で最多の来場者数を記録し、会期が延長されています。
3つの大型インスタレーションを軸に、小品6作、写真展示16点のほか、音声作品や選書展示も加わり、複合的な展示構成です。 空間全体を活かし、鑑賞と体験の両方を促す試みとなっています。
大坪光泉:いけばな龍生派の指導者として活動する一方で、長年にわたり前衛的な作品を手がけています。現在85歳。 花材のみならず、鉄や野菜、廃材など多様な素材を用い、個人的な情念や社会的な思想を込めた表現を追求してきました。 現代アートの企画にも招聘され、いけばなを軸としたアート作品を発表しています。
クリスチャン・光雲・アルボルズ・オールダム:日本で大坪にいけばなを学んだ経験を持つアーティスト。大坪とは50歳以上の年の差を超えて、アートを通じた友人関係を築いています。 現在はベルリンを拠点に多様な表現活動を展開するかたわら、各地で招聘を受けていけばなに関する講演やワークショップをおこなっています。
本展を見たキュレーターの推薦により、両者は本展を再構成した作品で2025年11月から国際美術展に参加予定です。
約12kgのデーツ(なつめ)をワイヤーで数珠状に繋ぎ、壁や天井、ラジエーターなどから空間全体に伸ばしています。場所によってふくらみやうねりをもつ線が、ときには文字を思わせる軌跡を描きます。
ヒンドゥー教のリンガ像をモチーフに制作した高さ2.5mの立体作品。鉄枠に柳を巻き付け、内部に金属スクラップとロウソクを配置。床には土が敷かれ、会期中は数日おきにスタッフや観客の手で草花が撒かれています。
高さ6m近い天井から数百本の柳を垂直に吊り下げた、線状降水帯を思わせる作品。観客は自らの顔や身体で枝に触れ、揺れる枝が立てる音を聴くことができます。
両者による、前衛的ないけばな表現の小品群。
オールダムのキュレーションによる、大坪の過去作品の写真展示。数十年前の中判フィルムからドラムスキャナーでスキャンされており、当時の写真を上回るほどの高解像度で鑑賞できます。写真展示の詳細はこちら